第三回桑講義テーマ
第三回のテーマは「桑のすごいパワー」についてです。
目次
前回の講義について、おさらいしよう
桑講義②桑「創輝」について、はどんな内容?
- 桑「創輝」の開発には、半世紀もの歳月がかかった
- 桑「創輝」は日本で唯一の食用桑葉品種
- カルシウムの含有量は牛乳の約30倍
桑講義③桑のすごいパワー
久米川先生
皆さん、こんにちは。
久米川先生
私は、創価大学理工学部の久米川と申します。
久米川先生
今回の講義では、桑の持つすごいパワーについて一緒に学んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします 。
その1:桑が持つ特有成分
桑の葉に含まれる特有成分は、血糖値の上昇を抑制!?
久米川先生
では、はじめに桑の葉に含まれている特有成分の話をしたいと思います。
久米川先生
桑の葉には「糖類似物質」がございまして、この物質が含まれていると血糖値の上昇を抑制するということが知られています。
なぜ、桑の葉の特有成分は血糖値の上昇を抑制できるの?
糖が分解・吸収されるまでの仕組み
マルベリーちゃん
なぜ、この物質が含まれていると血糖値の上昇が抑制されるのでしょうか。
久米川先生
普段、皆さんが食べているご飯やパン、麺などは「デンプン」からできています。
久米川先生
このデンプンは、口で租借した後さまざまな消化酵素によって分解され、最終的には小腸で単糖類と言われているグルコース(ブドウ糖)などに分解されることにより、初めて体内に吸収されます。
久米川先生
反対に、分解されないままの状態では、体内に吸収されないのです。
桑の葉の特有成分は糖にそっくり!がポイント
久米川先生
桑の葉に含まれる特有成分である「糖類似物質」は、その言葉の通り、グルコース(ブドウ糖)ととても良く似た構造をしています。
久米川先生
小腸で最終的に糖(二糖類)を単糖類まで分解する働きを担っているのが、α-グルコシダーゼという糖質分解酵素です。
久米川先生
このα-グルコシダーゼ(糖質分解酵素)によって糖が分解される前に、桑の葉に含まれている糖類似物質がこの酵素の中に取り込まれると、グルコース(ブドウ糖)と構造が良く似ている為「糖が来た!」と勘違いをして働きを弱めてしまうのです。
久米川先生
つまり、この糖類似物質がある限りは糖の分解、糖の吸収がゆるやかになり、その結果、血糖値の上昇が抑制されるのです。
この特有成分は、桑の葉だけに含まれているの?
マルベリーちゃん
この特有成分は桑の葉だけに含まれている成分なのでしょうか?
久米川先生
はい、いい質問ですね。
久米川先生
実は、この特有成分は、実は桑の葉だけに含まれている成分になります。
その2:桑パワーを使った研究結果
久米川先生
続いて、脂肪蓄積抑制について少しお話をしたいと思います。
久米川先生
桑の葉に含まれる糖類似物質によって糖の吸収を抑制し、ゆるやかに吸収させるようになった効果、脂肪蓄積にどのように影響するのか、というところを見るためにマウスを用いて実験を行いました。
久米川先生
この特有成分は、実は桑の葉だけに含まれている成分になります。
桑の葉茶を用いたマウスによる実験内容
久米川先生
創輝の桑茶を用いたマウスによる実験は、水の代わりにマウスに創輝の桑茶を飲ませるという方法をとり、その経過観察を行いました。
桑茶を飲んだマウスは、太りにくいという実験結果が!
久米川先生
実験を通してどのようなことが分かったのかと言いますと、マウスの体重増加率に影響が見られました。
久米川先生
通常、マウスに餌を与えると、どんどんどんどん横に成長していきます。
久米川先生
実験を通してどのようなことが分かったのかと言いますと、マウスの体重増加率に影響が見られました。
久米川先生
通常、マウスに餌を与えると、どんどんどんどん横に成長していきます。
久米川先生
薄い濃度の創輝の桑茶を与えた時にはあまり影響が見られませんでしたが、濃い濃度の創輝の桑茶を与えると体重の増加が抑制されました。
久米川先生
もう少しドラスティックな変化をしたのがメスのマウスです。
久米川先生
メスのマウスは、オスと比べて太りやすい。
久米川先生
ですが、創輝の桑茶を飲ませていくと、オスとほぼ変わらない体重増加率だったということがわかりました。
久米川先生
すなわち、創輝の桑茶には体重を抑制する効果が期待できる、ということがこの実験からわかってきたのです。
桑茶を飲むタイミングが大切!
マルベリーちゃん
桑茶を飲むと体重が増えにくいということですが、飲むタイミングはいつがいいのでしょうか?
久米川先生
飲むタイミングはいつが良いのか気になりますよね。
久米川先生
これはマウスの実験ですので、人間の場合はどうかという点ははっきりしておりませんけれども、マウスは常時食べて飲んでいる動物なので、やはりこの「食事中に飲む」ということが1つのポイントになると思います。
久米川先生
またもう1つ、食べ物が分解されるのを抑制する効果というのは、おそらくこの抑制効果に効いてくるのだと考えると、飲むタイミングはやはり「食事の前」それから「食事中に飲む」というのが良いと思います。
ここだけは押さえておきたい!今回の講座のポイント
今回のポイント
- 桑の葉に含まれる特有成分が糖の吸収をブロックすること
- 桑のパワーはマウスの実験でも体重抑制の効果が!
次回の講義:二日酔いする人必見!「お酒と桑の話」
次回の講義では、二日酔いする人は必見!「お酒と桑の話」について講義していただきます。
久米川先生
つらい二日酔いにも桑は効果的なのか、気になりますよね?
久米川先生
お酒好きの方は要チェックの内容となっております。
久米川先生
また、次の講義が最終回となります。
久米川先生
それでは、次回の講義でお会いしましょう!